− Profile 【Violin】 大谷 康子 (おおたに やすこ) −
東京芸術大学、同大学院博士課程を修了。
全日本学生音楽コンクール全国第1位。シェリング来日記念コンクール第2位。

1988年、日本の女性ヴァイオリニストで初めて一夜に3曲(メンデルスゾーン、ストラヴィンスキー、ラロ)のヴァイオリン協奏曲を演奏し、大きな話題となる。1990年春には、ヨーロッパ4都市(ローマ、ウィーン、ベルリン、ケルン)でリサイタルを開き、好評を得る。日本各地でもリサイタルを開催。また、スロヴァキアフィル、東京フィル、新日本フィル、東京シティフィル、札幌交響楽団、名古屋フィル、大阪フィル、関西フィル、九州交響楽団などとの共演のほか、海外へ招かれての演奏、テレビ「題名のない音楽会」をはじめ多岐にわたる分野のメディアへの出演、さらに室内楽、現代音楽の分野にも力を入れており、常にその意欲的な活躍は多くのファンから支持を得ている。コンサートの合間には病院や各種施設でのボランティア演奏にも精力的に取り組んでいる。

東京シティフィルの首席コンサートマスターを経て1995年、東京交響楽団コンサートマスターに就任し、現在はソロ・コンサートマスターを務める。1999年のサントリーホール大ホールでのリサイタルは大成功をおさめた。2005年には、弦楽四重奏団「クワトロ・ピアチェーリ」を結成。質の高い演奏が注目されている。
昨年9月20日に再びサントリーホール大ホールでリサイタルを行い、満員の聴衆を魅了し、高い評価を得た。

これまでに東京芸術大学付属高校で後進の指導にあたり、現在東京音楽大学教授。

CDはソニー等から『椿姫ファンタジー』『夢のあとに』他が発売されており、今年6月、無伴奏作品のCD「深紅(あか)のシャコンヌ」がリリースされ、好評発売中。使用楽器は1708年製ピエトロ・グァルネリ。
(2009年3月)