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■ 東京バロック・スコラーズ 〜21世紀のバッハ〜 ■
メールマガジン 【2023年5月18日号】
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☆CONTENTS☆
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【1】演奏会の聴きどころ(1)
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【2】演奏会の聴きどころ(2) 〜三澤洋史のブログより〜
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【3】演奏会の概要
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【1】演奏会の聴きどころ(1)
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1か月後に迫った演奏会。
その聴きどころをご紹介します。
バッハは、教会暦5年分の教会カンタータ(約300曲)を作曲したと言われ、
そのうち約200曲が現存しています。
ほぼ毎週のミサにあわせて、6曲前後からなるカンタータを作曲し続ける
エネルギーには圧倒されるばかりですが、さらにバッハは、そのミサの時
にしか演奏できない教会カンタータを転用して、より多くの機会に演奏できる
ミサ曲を作曲しました。
「ロ短調ミサ曲」はバッハの最高傑作のひとつとされ頻繁に演奏されますが、
そのほかに、4曲の小ミサ曲があります。
TBSでは過去に、ト短調、ヘ長調、ト長調をとりあげており、今回のイ長調で
いよいよ4曲目に挑戦です。
「ミサ曲イ長調」は4曲のカンタータからの転用がわかっていますが、今回は、
2曲目 Gloria と6曲目 Gloria_Cum sancto のもとになった、カンタータ67番と
136番を取り上げて、皆さまに聴き比べていただきます。
◇カンタータ67番 → ミサ曲 2曲目
Friede sei mit euch!
(平和が訪れますように!)
→ Et in terra pax hominibus bonae voluntatis
(地には善意の人に平和あれ)
→ Adoramus te
(主をおがみ)
→ Gratias agimus tibi propter magnam gloriam tuam
(主の大いなる栄光のゆえに、感謝したてまつる)
◇カンタータ136番 → ミサ曲 6曲目
Erforsche mich, Gott, und erfahre mein Herz;
(神よ、私を探り私の心を知ってください)
prufe mich und erfahre, wie ichs meine!
(私を試し知ってください。私がどうであるのかを!)
→ in gloria Dei Patris. Amen
(父なる神の栄光のうちに。アーメン)
ドイツ語のカンタータが、同じメロディーで、全く違和感なくラテン語の
ミサ曲に変わるさまは、まるで魔法のよう。まさに「巨匠の足跡と創作の軌跡」を
目の当たりにするプログラムとなりました。
三澤の解説を交えながら、バッハの作曲の妙技を、どうぞお楽しみください!
もう一つ、モテット第5番 Komm, Jesu komm を歌います。
この曲は、昨年夏、新国立劇場合唱団と東京混声合唱団のジョイント
コンサートで三澤が合同演奏を振ったもので、さらに深く追求したいとの
三澤の思いで取り上げることになりました。
8声によるダブルコーラスは、緊張の連続です。モテット好きのお客様にも
ご満足いただける演奏を目指しています。
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【2】演奏会の聴きどころ(2) 〜三澤洋史のブログより〜
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ゴールデンウィーク終盤の5月6日に行われた集中練習を終えて、
三澤洋史が5月8日のブログ「三澤洋史の今日この頃」に、演奏会の趣旨や想いを
書いていますので、どうぞお読みください。
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これから6月18日日曜日の本番に向けて、ラスト・スパートをかけていきます。
小アンサンブル練習を実施したモテットは、プログラムの冒頭に演奏するけれど、
その後は、僕のレクチャーによって、小ミサ曲イ長調BWV234と、それを産み出した
原曲のカンタータの部分的聴き比べを行い、バッハがどのようにして、同じ音楽を使って
異なる内容の楽曲を作っていたかを解き明かし、その後、各曲の全曲演奏を行います。
「ヨハネ受難曲」や「ロ短調ミサ曲」などの大曲を演奏するのもいいけれど、
それらだけが名曲ではない。規模は小さいけれど、KyrieとGloriaだけの小ミサ曲の内容だって、
大曲と全く同じ驚異的レベルを誇っている。
皆さん、演奏会に出掛けて、是非それを味わってください!
*** 音楽化された説教から純粋な祈りへ ***
ひとつだけ、みなさんに注意を惹き付けたいことがある。それは、ルター派カンタータは、
“音楽化された説教”であるということ。
カンタータに付いているそれぞれのタイトルは、その主日に取り上げる福音書や説教の
「テーマ」であり、レシタティーヴォなども、それらを具体的に「言い聞かせる」目的で
書かれている。
その一方で、ミサ曲で使われている言葉は、年間を通して変わらない言葉である。
しかも、それは説教ではなく、祈りの言葉である。極端に言うと、説教は現実的であり、
祈りはより普遍的で霊的である。だからバッハの音楽も、同じ要素を使いながら、
ミサ曲に転用された時点で、より霊的に昇華しているといえる。
さあ、それを団員達から、どのくらい醸し出せるかな?これもひとつの賭けである。
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【3】演奏会の概要
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【演奏会の概要】
《 21世紀のバッハ 》 東京バロック・スコラーズ 第19回演奏会
【 巨匠の創作の足跡 〜バッハとパロディ Part3〜 】
日 時:2023年6月18日(日) 開場 13:30 開演 14:00
会 場:ティアラこうとう 大ホール
(都営地下鉄新宿線・東京メトロ半蔵門線「住吉」駅より徒歩4分)
料 金:3,500円 全席自由
曲 目:J.S.バッハ
モテット 5番 Komm, Jesu, Komm BWV229
カンタータ 67番 Halt im Gedachtnis Jesum Christ BWV67
カンタータ 136番 Erforsche mich, Gott, und erfahre mein Herz BWV136
ミサ曲 イ長調 Missa in A-Dur BWV234
指揮とお話:三澤洋史(新国立劇場主席合唱指揮者)
ソリスト:
ソプラノ/國光ともこ
アルト/高橋ちはる
テノール/寺田宗永
バス/大森いちえい
【チケットの取り扱い】
■ 東京バロック・スコラーズ
ホームページからのお申し込みは こちら▼
TEL:090-6034-2138
E-Mail: tbs-bach2023@misawa-de-bach.com
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編集後記♪
ゴールデンウィークも明日で終わりという5月6日に、午前午後通して行う
集中練習が行われました。モテットの8声部を8人で歌うアンサンブル練習(特訓
とも言います)は、足が震えたり、出そびれて戻れなくなったり、本当に
緊張しましたが、これをやると見違える(聞き違える?)ように上達するんです。
本番まであとひと月。先生のブログで、団員のハードルが上がってしまいました。
「より霊的に昇華」した演奏を目指して、気を引き締めていかなくては!
最後までお読みくださって有難うございました。
東京バロック・スコラーズ
広報担当
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