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時間 : Sun 17-Jun-2012
タイトル : 東京バロック・スコラーズ 【号外】戦時中に聴いた「マタイ受難曲」 2012/6/17
メッセージ :

■ 東京バロック・スコラーズ 〜21世紀のバッハ〜 ■
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☆号外 戦時中に聴いた「マタイ受難曲」☆

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アンケートにご協力くださったり、チケットをお申し込みくださった
皆様にお送りします。
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6月9日(土)に本郷の求道会館にて、「マタイ受難曲演奏会」のカップリング
講演会が開かれました。
雨の中、100人を超えるお客様をお迎えして、

【第一部】 
礒山雅先生(Video出演)による音楽学からのアプローチ
佐藤研先生(生出演?)による聖書学からのアプローチ
【第二部】
三澤洋史による、演奏者の立場からのアプローチ
佐藤先生と三澤との対談

と進んで大いに盛り上がり、最後は会場の皆様からの質問コーナーとなりました。

この時、最後に1人の男性が
「今日のようなところで質問することではないかもしれませんが、
私は、昭和18年に海軍で出征する前に、確かに『マタイ受難曲』を聴いたと
思うのです。
けれど、それがいつのことで、どこで誰の演奏だったのかわかりません。
ここにいらっしゃる皆様の中で、それをご存知の方がいらしたら、
是非教えていただきたいのですが」
という質問をされました。
あいにく、どなたからも声は上がらず、この講演会は終了しました。

戦争中に「マタイ受難曲」が演奏された、そんなことが本当にあったのだろうか?
多くの人がそう思いながら帰られたと思います。

ところが、その日の夜、団の携帯にお電話が入りました。

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「家に帰って、確かその話を読んだことがあると思って家内に話したら、
家内も、確かあったはず、というので、本を取り出して探しました。」

1943年(昭和18年)11月18日(木)
バッハ「マタイ受難曲」演奏会
〜出陣学徒の為の演奏会だったようです〜
日比谷公会堂
指揮:ローゼンストック
演奏:
 日本交響楽団(N響の前身)
 成城合唱団
日本語訳による演奏

出典
?神谷美恵子(ハンセン病の治療に生涯をささげた精神科医)著「若き日の日記」
(みすず書房)の中の、1943年11月18日の項に記述有り。
?柴田巌(成城合唱団関係者)著「戦中の「マタイ受難曲」」(2009年みやび出版)

この二つにより、これで間違いないでしょう。

?N響の演奏会記録を調べれば、ソリストなどもわかるかもしれません。
============

※ソリスト、調べました。
 Sop:三宅春恵 Alt:川崎静子 Ten:薗田誠一 Bar:伊藤武雄 Bass:矢田部頸吉

このお話を伺って、私たちは大変感動しております。

出征を前にした青年が、「マタイ受難曲」を聴いて受けた感動がどのようなものだったのか、
それから70年の時が流れても、今なお、その方の胸には「マタイ受難曲」が鳴り響いている、
という事実が、その感動の大きさを物語っていると思います。

この日の講演会の中で佐藤先生がされた「受難の中に復活がある」とのお話が、
まさに、今回の出来事の中に体現されていると言えるのではないでしょうか。

お電話をくださった方は、事前のお申し込みはなく、その日急にお越しになりました。
何か、見えないものにお二人が導かれてあの場所に集われた、そんな気がします。

お知らせくださった K様、本当に有難うございました。
この出来事を通して、私たちはあらためて「マタイ受難曲」を歌うことの意味、
そしてよろこびを感じております。

7月1日には、今まで勉強し感じてきたことを、すべて歌いきりたい、
そして、お越しくださる皆様と共に、バッハの深い思いを感じられたらと思います。


※この演奏会について触れたブログをいくつか見つけましたので、
宜しければご覧ください。

皆川達夫さんのブログ

智笑さんのブログ

遠山一行さんのWikipediaにも記載があります。


※昨日、O様からも「調べました」とご連絡をいただきました。
皆様のお気持ち、大変うれしく、有難く思っております。
http://home.e07.itscom.net/kitamasa/hiro/hiro02j.htm
http://www2u.biglobe.ne.jp/~freude/Freude/F2006/F200605.htm



東京バロック・スコラーズ
渉外担当

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