21世紀のバッハ  東京バロック・スコラーズ特別演奏会

〜「ドイツのクリスマス」〜

助成:三菱UFJ信託芸術文化財団
後援:ドイツ連邦共和国大使館

◆演奏会の趣旨◆

バッハのクリスマス・オラトリオは、日本ではほとんどの場合、1部から6部までの全曲を、マタイ受難曲のように1度に演奏してしまいますが、実はこの曲は6つのカンタータから構成されていることから、バッハのふるさとドイツでは、前半と後半の二回の演奏会に分けたり、あるいはそれぞれのカンタータに、やはり6曲あるモテットとブランデンブルク協奏曲を一曲ずつ組み合わせて、6回に分けて演奏することが多いのです。

当団では「そんなドイツのクリスマスの雰囲気を、是非皆さまに味わっていただきたい」との三澤洋史の思いを受けて、前半と後半に分けたクリスマス・オラトリオをそれぞれメインにして、そこにモテットとブランデンブルク協奏曲を一曲ずつ配した、昼・夜2回の演奏会を企画しました。

ブランデンブルクのソリストには、ヴァイオリンの大谷康子さん(東京交響楽団ソロ・コンサートミストレス)をはじめとして、素晴らしい演奏家達をお迎えしました。(演奏者プロフィール参照)他では絶対に聴けない夢の共演によるブランデンブルクをお楽しみに!

また、クリスマス・オラトリオでは、前回の演奏会で急遽降板した藤崎美苗が、元気にビロードのような声を聞かせてくれるのをはじめ、若さ溢れる歌手たちが揃い、祝祭の曲にふさわしい華やかな歌声を披露してくれます。

以上のように、今回の演奏会ではハイ・レベルな演奏を目指すことは勿論ですが、同時に、お越しくださった皆様が、ドイツの教会での「クリスマス・オラトリオ」演奏会の持つ雰囲気、すなわち、希望に満ちてキリストの降誕を待つちょっと華やいだ雰囲気を味わってくださることを願いながら演奏します。
クリスマスを前に心浮き立つ1日を、大切なあの人と、気の合った友人と、あるいはお1人でしみじみと、この2つの特別な演奏会でたっぷりとお楽しみください!

◆演奏者プロフィール◆

■指揮者

三澤 洋史
新国立劇場合唱団指揮者、当団音楽監督

■ソリスト

【ブランデンブルク協奏曲】

大谷 康子(ヴァイオリン)
東京交響楽団ソロ・コンサートミストレス
三上 明子(フルート)
上野学園大学教授、東京音楽大学講師
坂井 俊博(トランペット)
元カッセル国立歌劇場オーケストラ団員、現在フリーで活躍
小林 裕(オーボエ)
東京フィルハーモニー交響楽団首席奏者 http://zqto.web.fc2.com/
広沢 麻美(チェンバロ)
東京藝術大学音楽部講師 ブログ:http://saskia1217.exblog.jp/

【クリスマス・オラトリオ】

藤崎 美苗(ソプラノ)
藝大大学院卒、バッハ・コレギウム・ジャパン等で活躍、当団副指揮者
高橋 ちはる(アルト)
藝大博士課程在籍 バッハ・コレギウム・ジャパン等で活躍
鈴木 准(テノール)
藝大修士課程卒 バッハ・コレギウム・ジャパン等で活躍
コンシュタンティン・ヴァルダドルフ(バス)
ドイツ・ドルトムント生まれ、ウィーン音楽大学卒

■管弦楽:東京バロック・スコラーズ・アンサンブル

【主な出演者】

岩佐 和弘(フルート)
トウキョウ・モーツアルト・プレイヤーズ首席奏者、サイトウキネンオーケストラメンバー
中根 庸介(オーボエ)
東京藝術大学管弦楽研究部(芸大フィルハーモニア)講師
橋本 奈月(イングリッシュホルン)
山岸 博(ホルン)
読売日本交響楽団ソロホルン、日本ホルン協会会長
内藤 知裕(トランペット)
東京都交響楽団奏者
福原 亮(ティンパニ)
桐朋学園大学卒業後、ドイツ・シュトゥットガルトに留学
近藤 薫(1st ヴァイオリン コンサートマスター)
東京フィルハーモニー交響楽団フォア・シュピーラー
鈴木 まどか(2nd ヴァイオリン)
桐朋学園大学アンサンブル・ディプロマコース嘱託演奏員
佐々木 真史(ヴィオラ)
仙台フィルハーモニー管弦楽団首席奏者
鈴木 一志(ファゴット)
日本フィルハーモニー交響楽団副首席奏者
西沢 央子(チェロ)
フリーランスのチェロ及びヴィオローネ奏者として、「東京バッハ・モーツァルト・オーケストラ」「オーケストラ・リベラ・クラシカ」「バッハ・コレギウム・ジャパン」などの演奏会、録音に数多く参加
山 健児(ヴィオローネ)
読売日本交響楽団奏者
植木 紀夫(オルガン)
ドイツカントール最高位「教会音楽A級国家資格」、桜美林大学総合文化学群准教授、同大学キリスト教音楽研究所所長、当団副指揮者

■合唱:東京バロック・スコラーズ

◆カップリング講演会のご案内◆

日 時:2009年11月7日(土) 18:30 開演 (18:00 開場)

会 場:国立オリンピック記念青少年総合センター 国際交流棟 国際会議室

テーマ:「ドイツのクリスマス」

演奏会と同じテーマのもと、それにふさわしい講師をお迎えしてお話いただくもので、今回は「バッハへの旅」などの著者として知られる音楽評論家 加藤浩子氏をお迎えします。ドイツのクリスマスを知り尽くした楽しいお話が聞けることでしょう。

また、第2部はこれもおなじみ、講師と三澤洋史との“爆弾対談”です。